皆さん、こんにちは。日本脳炎のワクチンに関してのご質問が多いので情報を整理して、当院の方針をご説明したいと思います。正しい情報をお届けすることで、ご両親がお子様の予防接種に関して、判断ができるようにと思っています。少し長文になりますが、大事な話ですので、じっくりお読みください。
日本脳炎という病気について |
日本を含め、アジア諸国で流行する病気です。日本脳炎のウイルスを持った蚊にさされるとヒトに移る病気で、夏に出現します。以前は日本でも流行していましたが、予防接種が普及し、近年では減少しました。どうして、予防接種があるかというと、ポリオなどと同様、有効な治療方法がないからです。いったん病気になると、大部分が死亡したり、重度の後遺症を伴います。唯一の回避方法がワクチンを打つことです。 |
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日本脳炎のワクチンについて |
日本脳炎ワクチンは一期と二期に分かれています。3歳のころに二回接種し、1年あけて追加接種することを一期、9歳−13歳のあいだに接種することを二期と呼んでいます。合計4回接種することになります。
身体的な反応としては打った場所が腫れたりすること、アレルギー反応などがあげられます。また、200万人に一人の割合ですが、脳脊髄炎(ADEM)の症状がでることが報告されています。
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日本脳炎ワクチンが積極的に打たれなくなったことについて |
2005年5月、4年前に厚生労働省が日本脳炎のワクチンに関して、新しい方針を決めました。「新しいワクチンが開発されるまで、日本脳炎ワクチンを積極的に打つのはやめましょう」「夏に蚊に刺されないように注意しましょう。」という内容です。脳脊髄炎(ADEM)の発症が他のワクチンに比べ多いからというのがその理由です。しかし、その間も日本脳炎ウイルスがいなくなってしまったわけではありません。少数ではありますが毎年、日本脳炎という病気は存在しています。ワクチンの接種率が低下している現在、私たち小児科医のなかで日本脳炎に対する警戒が高まってきています。 |
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2009年4月現在の状況 |
新しいワクチンが開発され、夏前にワクチンが接種できるようになる予定です。従来のワクチンよりも重篤な副反応がないことが期待されています。しかしながら、
 流通量が限られており、対象者全員分のワクチンが確保できないこと
 副反応に関しては、今後の推移を見守らなければ、正確な評価はできないこと
という懸念があるのも事実です。 |
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以上のことをふまえワクチン接種に対して二通りの考え方が出来ると思います。 |
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従来ワクチンを接種する考え |
前述のとおり、日本脳炎は予防接種の普及で減少していました。ワクチンをしない子どもが増えることで病気が増える可能性があります。蚊に刺されて移る病気ですが、お子さんが夏に蚊に刺されないように過ごすことは至難の業かと思います。従来のワクチンの副反応は少なく、病気にかかるほうがもっと怖いことです。 |
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新ワクチンを待つ考え |
日本脳炎は確かに怖い病気です。実際にかかる人は少数ではあります。新しいワクチンをゆっくり待ってから接種するという考えもあります。 |
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